成瀬は信じた道をいく~読書感想~

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こんにちわ。ゆたかです。

今日は「成瀬は信じた道をいく」を読んでいくよ。

前回本屋大賞をとった「成瀬は天下を取りにいく」の続編よね。

今年も本屋大賞にノミネートされていたわね。

この本はとにかく読みやすいのが特徴で。

気づくと読み終わってしまうような作品なんだよね。

今回は主人公「成瀬あかり」の周囲の人にフォーカス

が当たっている作品になっているみたいね。

そうなんだ。成瀬あかりの親や成瀬に心酔した小学生、巻き込まれたクレーマーなど魅力的なキャラクターがいっぱいだよ。

それでは「成瀬は信じた道をいく」をお楽しみください。

第1章 北川みらいのお話。

今回のお話では、成瀬は多くの人に影響を与えていきます。ときめき小学校の北川みらいもその一人です。みらいはゼゼカラが司会を務める「ときめき夏祭り」で財布をなくしてしまいます。その時に声をかけて対応してくれたのが、ゼゼカラこと成瀬あかりと島崎みゆきでした。そこからみらいちゃんはゼゼカラに興味を持ち、学校のプレゼンでゼゼカラを発表することにしたのです。そこで、ゼゼカラにインタビューすることにしたみらいちゃんは友達との熱量の違いにやや不満を持ちます。

ここでは成瀬が小学生に影響を与えたところから始まったね。

どんなときにも真っすぐな成瀬に惹かれる気持ちは分かるなぁ。

真っすぐな小学生だからこそ惹かれるんだろうね。

その一方で、他の子との温度差にも悩むんだよね。

とても難しい問題よね。

人によって価値観は異なるからね。

でも島崎が小学生のころの成瀬の話をしてみらいちゃん

の気持ちは救われたんだよね。

第2章 成瀬の父の話

ここでは、成瀬の父が出てきます。それが成瀬慶彦です。成瀬あかりという強力なキャラクターを持つ父ですが、成瀬あかりに対してとても心配性です。京都大学の入試にも心配でついていき、同じく京都大学入試を受けに来たユーチューバーを家に入れると言ったあかりを止めることが出来ない何とも頼りないお父さんです。そして、母から「なんであなたがついていながらこんなことになるの!」と視線で訴えられる。そんな家族間のパワーバランスが描かれています。

ここでは成瀬の家族にスポットライトが当たっているね。

お父さんだけ成瀬に対して耐性がないように見えるね。

娘を心配するお父さんではあるけど、成瀬が娘だと

心臓が持ちそうにないね。

第3章 成瀬アルバイトでの話

成瀬は自宅マンションの近くのスーパーでアルバイトをしています。そこである主婦に目をつけます。それがクレーマーこと呉間言実(くれまことみ)です。彼女は些細なことですぐにクレームをつけてしまいます。そして、家に帰って出したことに反省もします。なぜ、そんな彼女に目をつけたかというと最近多発する万引き犯を捕まえるためです。呉間さんのように何事にも注意深く観察し、物事を追求できる人は万引き犯を捕まえるのに適していると考えたのです。最初は、その申し入れを断りますが、気づくと万引き犯を発見し、成瀬に伝えることで無事に万引き犯を捕まえることが出来るようになります。

クレーマーに目をつけるなんて成瀬らしいね。

クレーマーの洞察力と注意深さは確かに万引きジーメン

みたいなところがあるものね。

そうなんだよね。それでいて、クレーマーの中でも

呉間さんのことは一目置いていたんだよね。

他のクレームは感情任せで文章も意味不明のものが多いけど、

呉間さんは状況説明と問題点が適切に書かれていたのよね。

そう言われることで呉間さんの心が少し救われた

気持ちになるのもこの章では印象的なんだよね。

第4章 大津観光大使の話

ここでは、親子3代びわ湖大津観光大使を目指す篠原かれんが主人公です。篠原さんは、祖母も母もびわ湖大津観光大使になったというサラブレッドです。かれんさんを観光大使にするためにお見合いをして、それに見合う教養を身に着けさせるという徹底ぶりです。その甲斐もあってびわ湖大津観光大使には篠原さんと成瀬が選ばれます。しかし、実際に観光大使になってみると、自分のやりたいことが見えなくなり、母と祖母は親子4代目の観光大使のためにかれんさんの見合い相手を選んでいるのです。これ以上自分の人生を利用されたくないと思ったかれんさんは観光大使-1グランプリ近畿ブロックに出場します。そこで、予選通過することは叶わなかったが、「審査員特別賞」をもらうことになります。見渡せば似たような観光大使が並ぶ中、自分たちが一番特別だと言われているようでかれんさんはとても喜びました。

3代にわたって大津観光大使を目指す家はインパクトがすごいよね。

医者とか政治家ならよくありそうだけど、

任期1年の観光大使を目指す話はなかなかないものね。

それどころか、観光大使にするために政治家や老舗の和菓子屋

と結婚するんだもんね。

政略結婚に英才教育を経てスペックは申し分ない篠原さん。

だけど、自分の生き方が分からなくなるのよね。

そうなんだよね。好きなことを好きって言えなかったり、やりたいことが出来なかったり、気持ちは窮屈な部分が描かれているよね。

そんな時に出会った成瀬はとんでもない衝撃でしょうね。

まさに信じた道をいく成瀬と生き方をカスタマイズする篠原さん。

今後の篠原さんが楽しみになる章だよね。

まさに、成瀬に影響を与えられた一人だよね。

私も含めて同じように影響を受けた読者は多いんじゃないかな!?

それも、続編の人気につながっているよね。

第5章 念願のNHK出場の話

ある日の朝、机には一枚の書き置きが残されていました。「探さないでください」と一言書いてあり、成瀬あかりがいなくなったのです。その日は大晦日、ゼゼカラの相方島崎みゆきがサプライズで会いに来た日の出来事です。母は「そのうち帰ってくるでしょ」とあまり気にしていない様子。みゆきも驚いたが、あかりのことなので「こういうこともあるかな」といった想定内の印象。しかし、父は「あかりが自殺でもしたらどうしよう」といてもたってもいられなくなり、探しに行くと言い出したのです。お父さんだけだと不安だと思ったみゆきは一緒にあかりを捜索することになります。その途中で北川みらいと篠原かれんと会い、大捜索隊が結成されます。そんな中、あかりがスタンプラリーをしているという有力情報が入り、名古屋まで行くことになります。しかし、タッチの差で見つけることができず、帰ることになります。その帰りの車の中でみゆきは母からLINEがあり驚きます。それは「あかりちゃんが家に来たんだけど」とメッセージが入っていたからです。みゆきは大晦日に同じ気持ちだったことに心がほっこりします。結局、みゆきはあかりとは会えず大晦日は成瀬家で過ごすことに。すると、NHK紅白歌合戦に成瀬が映っているのです。それは、けん玉ギネス記録チャレンジという企画で成瀬は滋賀県代表として観光大使のタスキをつけていました。無事にけん玉チャレンジは成功し、年越しのカウントダウンを迎えるころ、あかりが家に帰ってくるのでした。最後にあかりとみゆきは年越しを二人で迎えることが出来ました。

最後は成瀬が一つの夢を叶えるところだよね。

周りを振り回しながら、成瀬はいつも真っすぐなんだよね。

NHK出場は目標の一つだもんね。「いくつか発言して何個か叶えば

いい」という成瀬の潔さ。私はとても好きなことばなのよね。

そして、本を読みだすと「もう終わっちゃうの?」と

思うくらいあっという間に時間が過ぎてしまうんだよね。

成瀬の考え方や行動力に勇気をもらうことも多いなぁ。

多くの読者が私たちと同じように成瀬ファンになったんじゃないかな。

宮島先生の今後の作品にまた期待せずにはいられないなぁ。

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